PBプロテインが増えるとメーカーの利益構造はどう変わるか

PBプロテインが増えるとメーカーの利益構造はどう変わるか

Protein hub編集部 編集部

用途・ターゲット市場
PBプロテインが増えるとメーカーの利益構造はどう変わるか

小売業界における独自のプライベートブランド(PB)商品の拡大に伴い、プロテイン市場でもPB展開が見られるようになった。小売のPBプロテインが増加すると、既存のプロテインメーカーはOEM(受託製造)事業の対応、市場での価格競争、そして自社ブランド価値の再構築といった課題に向き合うこととなる。PB商品の台頭がメーカーの利益構造や事業戦略にどのような影響を与える可能性があるかを解説する。

プロテイン市場の成熟とPB商品の台頭

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富士経済グループの調査によれば、2024年のタンパク補給食品の国内市場は前年比2.8%増の2,763億円が見込まれており、安定した成長規模を維持している [1]。

この市場環境下において、小売業者によるPBプロテインの開発や販売も見られる。 ドラッグストアや総合スーパーなどの小売業態は、広範な販売網と顧客データを有しており、消費者のニーズを反映した商品を展開しやすい環境にあると考えられる。

そのため、ナショナルブランド(NB:メーカー独自のブランド)商品は、小売の陳列棚という限られた空間の中で、PB商品との競合に直面する場面が増加すると予想される。

OEM受託と利益構造の再編

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小売業者がPBプロテインを展開する背後には、製造を担うプロテインメーカーのOEM事業が存在する傾向がある。メーカーにとってPB商品の増加は、自社商品の競合が増えるリスクを含みつつも、OEM受託を通じた新たな収益獲得の機会になる可能性がある。

現在、自社工場でのブランド展開と並行してOEM受託を行う株式会社アルプロンのような企業や [2]、小ロットかつ低コストでのオリジナルプロテイン製造を請け負う株式会社サプリスタンダードなどの事業者が存在する [3]。OEM受託は生産ラインの稼働率向上に寄与する可能性があるが、発注元の価格要請を受けやすいため、受託側の利益率は抑えられやすい傾向にある。

結果として、メーカーの利益構造は、生産量を確保するOEM受託事業と、相対的に高い利益率を見込む自社のNB商品という役割分担へと向かう可能性がある。

 価格競争とブランド価値の再定義

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一般に、自社企画のPB商品は流通コストなどを抑えやすいとされ、NB商品よりも低い価格設定で市場に投入される事例が多い。プロテインの主原料であるホエイ(乳清)やソイ(大豆)などを使用した標準的な設計の商品においては、価格が消費者の選択基準の一つになりやすいため、競争環境が厳しくなると予想される。

こうした状況下では、メーカーはNB商品のブランド価値を再定義することが求められる。富士経済グループの調査によると、タンパク補給食品市場全体の需要のうち、約5割をヘビーユーザーが占めていることが報告されている [4]。メーカーは、特定の機能性素材の配合や独自の風味改善技術など、価格以外の面で付加価値を提供し、こだわりを持つ層へアピールすることが重要になると考えられる。

 まとめ

小売PBプロテインの増加は、プロテインメーカーの利益構造に影響を与える要素となり得る。メーカーはOEM受託によって生産効率の確保を図る一方で、自社ブランドにおいては過度な価格競争を避けるための独自性を模索することが求められる。

市場の変化に応じ、OEMによる売上基盤と自社ブランドの利益のバランスをどのように設計するかが、今後の事業展開における焦点となると考えられる。

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参考文献

[1] 富士経済グループ「プロテインなどのタンパク補給食品市場を調査」 

URL: https://www.fuji-keizai.co.jp/press/detail.html?cid=24084&la=ja

確認日: 2026年6月24日

[2] 株式会社アルプロン「オリジナルブランド プロテインOEMサービス」 

URL: https://alpron.co.jp/oem-small-lot/

確認日: 2026年6月24日

[3] 株式会社サプリスタンダード「プロテインのOEM・オリジナルプロテインを小ロット低コストで製造」 

URL: https://sapuri-standard.co.jp/service/protein/

確認日: 2026年6月24日

[4] 富士経済グループ「タンパク補給食品の国内市場を調査」 

URL: https://www.fuji-keizai.co.jp/press/detail.html?cid=25116&la=ja

確認日: 2026年6月24日